「仕事ができないのはなんでだろう?やる気もあるし、努力もしているつもりなんだけど…」
自分では、どんなに仕事を頑張っても評価されない、仕事ができない人だと思われている。
理由としては、大人の発達障害が原因で仕事ができない人のレッテルを張られているかもしれません。
私(@1arata0424)自身、就職したばかりの時は、ミスの連発、自主的な行動ができない、コミュニケーション能力の低さからたくさん怒られました。
「いつになったら、一人で仕事ができるようになるの?」
「もういい年だし、そろそろしっかりした方がいいんじゃない?」
「いい加減にできるようになれよ」
いろいろと厳しいお言葉を頂きました…
しかし、今では自分が大人の発達障害と認める事で、自分なりの仕事術を組み合わせていく事で、なんとか同じ職場で10年目を迎える事が出来ています。
この記事では、仕事がすごい出来るようになる!というわけにはいきませんが、それでも、「仕事ができないね」なんて事を言われない程度には、仕事が出きるようになるとは思います。
そんな私の仕事術の情報を、少しシェアしていきたいと思います。
この記事でわかる事
- 仕事ができない理由
- 仕事をできる事とできない事にわける
- 具体的に改善策を考える事
大人の発達障害のだからできない事が多いだけ
大人の発達障害は遺伝性のものなので、本人がどんなに頑張ってもできない事があります。
なので、仕事でできない事があったとしても、本人が努力していないというわけではなく、本人は一生懸命頑張った結果、発達障害の特性上できなかった、という表現の方がただしいかもしれません。
ただ、一概に発達障害が原因と決めつけるのもよくありません。
発達障害だからできない事、発達障害があっても出来ることがありますので、仕事ができない理由を、全て発達障害のせいにするのは違う気がします。
では、発達障害のどんな特性から仕事ができないという事につながっていくのでしょうか?まずは、発達障害の基本的な3つの特性から見ていきます。
広汎性発達障害(PDD)
ASD、アスペルガー、自閉症といった名称であれば聞いたことがある人も多いと思います。
具体的な特徴としては
- 他者の表情や視線、しぐさを読み取って伝える言葉を選ぶことが苦手で、人間関係をうまく築けない。
- 言葉の発達に遅れや偏りが見られることがある。独特の言い回しや難解な表現を使用したり、一方的に話をしたりする。
などが挙げられます。
コミュニケーション能力に関して苦手な事が多いです。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
とにかく、じっとしていられない、うっかりミスが多い、などの、子供がそのまま大人になってしまったような感じで注意力がありません。
具体的な特徴としては
- ケアレスミスが多い。
- 気が散りやすくて、物事に集中することが苦手。
- やりたいことや好きなことに対して積極的に取り組めるが、集中しすぎて疲れてしまう。
- 物をどこかに置き忘れたり、物をなくしたりすることが頻繁にある。
- 片付けや整理整頓が苦手。
- 約束や時間を守れない。
- 物事の優先順位が分からない。
- 落ち着いてじっと座っていることが苦手。
- 衝動的に不適切な発言や行動をする。
- 忘れ物や物をなくすことが多く、じっとしていられず落ち着きがない。
- ルールを守ることが苦手で順番を守らない、大声を出すなど衝動的に行動をすることがある。
などが挙げられます。
仕事をするうえでは、重要な事ができないので、会社では働きにくいと感じている人も多いはずです。
学習障害(LD)
特定の学習能力が低いという特徴があります。計算が出来なかったり、特定の漢字や文字が覚えられなかったりします。
具体的な特徴は
- 能力に偏りがあり、たとえば人よりも計算はできるが漢字がうまく書けないなどの様子が見られ、周囲からは理解されずに努力不足といわれてしまうことがある。
- 目から入ってくる情報処理がうまく行えず、図形や似たような文字が理解できないことがある。
- 文章のどこを読んでいるのかが分からなくなることがある。
- 読み書きに他者より努力を要し、疲れやすい。
どんな感じで仕事ができないのか
仕事ができないといっても、いろいろなパターンがあると思います。
ミスが多いのか、コミュニケーション能力が低いのか、段取りや優先順位をつけるのが下手なのか、もしくは遅刻ばかりしてしまうのか…
仕事ができない原因はいろいろあると思うので、パターンごとに例を挙げていきます。
仕事ができないパターン①:言われた事ができない
仕事の業務、フローを自分で納得できないと、指示された業務であっても、遂行するのにどうしても時間がかかってしまいます。
というのも
「この業務には何の意味があるのだろうか?」
「この業務フローは無駄ではないか?」
「業務の最終的な目的はなんだろうか?」
などと、物事を合理的に考えようとしすぎるので、融通が利かない面も出てきてしまいます。
すると、自分が納得できるまで業務のスピードが遅くなってしまい、仕事が終わらないので、結局は仕事ができないと言われてしまうのでしょう。
注意ポイント
合理的に考える事は素晴らしい事だと思います。
ただ、組織の中で生きるのであれば、合理性は多少は後回しに考えて、組織の中で円滑に仕事が回る方法を考えたほうがいいです。
本来は、もっと合理的に考える部分ではありますが、合理的に考えるのであれば、上司を納得させるぐらいのプレゼンが行えて、なおかつ自分が実践しなければいけないと思います。
自分ができないのに、合理性だけ考えて文句を言うのはただの文句になってしまいますからね。
仕事ができないパターン②:とにかくミスが多い(ADHD)
ADHDの特性にはなってしまいますが、とにかく仕事でミスが多くなってしまいます。うっかりミス、単純なミス…一日の内、ミスをしない日はあったかな?と思えるほどのミスのオンパレードでしょう。
もうこれは、自分の能力とか努力の問題ではありません。確実に、大人の発達障害(ADHD)が特徴です。なので、自分を悲観する必要は全くありません。
ミスが多いのには、他にもパターンがあります。
2-1:注意力散漫
とにかく、気が散ってしまいます。音に反応してしまったり、動くものをついつい目で追いかけてしまったり…
自分では意識していなくても、ついつい耳と目が対象物を追いかけてしまうんですよね。だから、目の前の事に集中できなくなってしまうんですよね。
2-2:気が散りやすくて、じっとしていられない
パソコンの前に10分以上、座っていられない…それ以上の時間は、立ち上がってウロウロしてみたり、要もないのに他部署やトイレに行ってみたり…
とにかくじっとしていられないので、仕事に集中できずミスにも気が付かなかったりします。
仕事ができないパターン③:コミュニケーションがうまくいってない
コミュニケーション能力が低い事も仕事ができない一つの原因です。
例えば、コミュニケーション能力が低いと、必要な情報が入ってこないことがあります。
言われたことだけが仕事ではありません。言われた事にプラスで自分で状況を読み取り行動していかなければいけません。
自分で考えて仕事を行っていくに必要なのは、業務の情報だったり、知識だったりしますよね。
普通は、コミュニケーションが良好な人って、ただの雑談の中で情報を随時仕入れていくのですが、コミュニケーション能力が低い人は、同僚などと話をあまりしない事がおおいので、必要な情報が入ってこないんですよね。
メモ
私の場合は、理解力が乏しかったので、「こいつに言っても響かないだろうな」みたいな感じで必要な情報ってあまり入ってきませんでした。
なので、情報を得るために必要なコミュニケーション能力が足りないことで、仕事ができないとされることもあります。
仕事ができないパターン④:その他
優先順位がつけられない、衝動的な発言が多い、怒りっぽいなどなど
いろいろなADHDの特徴から会社では仕事ができないとされることが多いようです。
ちょっとずつ改善していける部分もあるので、
詳しくはこちらの記事からどうぞ
できない事もあるが出来る事も多い
出来ない仕事もありますが、反対に出来る仕事だってたくさんあります。
逆に言えば、発達障害だからこそ向いていると感じる仕事だってあるはずです。
例えば、ASDであれば、デザイナーやITエンジニア、ADHDであれば営業やプランナーなどが出来るでしょう。もちろん、専門職であったり技術的な部分もあるので、未経験の人がすぐに出来るような仕事ではないかもしれませんが、あくまで例として挙げています。
まずは、自分が出来る事を考えて、ピックアップしてみてはどうでしょうか。
- アイディアが豊富
- 小さなことでもコツコツ頑張れる
- 絵を描くのが好き
などなど、小さい事でもなんでもいいです。どんな事でも自分の出来ることですし、他人にはない長所になります。
こういった長所を見つけていく事で、自分が出来る事を明確にして、自分と他人を差別化できるはずです。
差別化を図っていけば、
- 自分にはこれができる
- 自分にはこれができない(上記の仕事ができない理由に挙げられるような事)
という事がはっきりわかってきます。
自分を理解していけば、仕事をする上でも、この業務は自分は苦手な分野だから注意しないととか、この業務は自分にはできないから先輩に助けてもらおうとか、対応策をいくらか練ることができるんですよね。
会社で働く以上はできない事もカバーしていく必要がある
できること、できない事を差別化するのは重要ですが、会社という組織で働く以上は「自分は、これができないのでできません」なんて甘い事は言えないですよね…
ならば、自分自身でできない部分に関してはカバーしていくしかありませんよね。
しかし、それができないから苦労している…という人も多いかと思います。でも、今までできていなかったのは、単純に自分が改善していこうと思うだけで、具体的な方法を考えていなかったからではないでしょうか?
例えば
仕事で必要な書類を家に忘れてしまったとしてます。忘れた時は、「しまったな…次は気をつけよう」と思うだけ。
なんとなく反省していても意味がありません。
この例でいけば、「しまったな…次は前日には書類をカバンに入れおこう」といった具体的な改善策を加えて考えることで、自分の中のできない部分をカバーできる仕事術ができましたよね。
ミスして改善策を具体的に考えていく事で、自分のできない部分をカバーしていく事ができるわけです。
他の例を挙げていくと
- 指示された内容を忘れてしまったな → メモを持ち歩いて、指示を受けるときは必ずメモをとる
- 指示(会話)の意味が理解できなかった → 文章として書き起こす
仕事ができないのは甘えではないのか
発達障害を理由に「自分は発達障害だから仕事ができないのは当たり前」というように、言い訳しているだけなのではないか?という意見もあると思います。
確かに、言い訳、甘えに聞こえるかもしれません。多少は言い訳や甘えがあるのかもしれません。
しかし、発達障害には当事者にしか分からない”できないこと”というのが確かに存在します。
普通の人なら出来て当然の事も、発達障害にはできないのです。
仕事で例を挙げれば
一般的に、事務職は誰にでも出来る仕事とされています。
書類の整理、電話対応…簡単そうに見えて、発達障害にとっては、大変難しい業務なのです。特にADHDにとっては、マルチタスクは壊滅的に苦手なので、普通の人と同等に業務を行うのは難しく感じるでしょう。
それぐらい、普通の人とは感覚が違うので、単なる甘えや言い訳ではない事は理解して欲しい部分です。
まとめ:発達障害の特性に気づき自分にできる事、できない事を具体的に考える
出来る事とできない事はたくさんあります。
仕事の中で「君は仕事がでいないね」なんて言われたりしても気にする必要はありません。
なぜなら、仕事ができないねと言われたのは、あなたができない事のほんの一部にすぎないからです。
あなたは、他にもたくさんできる事はあるし、出来る事で能力を発揮することだってできます。
本人の一部の能力だけみて、仕事ができないと決めつけるのは早いです。
もっと、自分を客観的に見ていく事で、自分にとって最善の解決策が絶対に見つかるはずです。
自分はできない…
ではなくて、自分には他に出来る事があるはず、できない事はやり方を改善していうこうというポジティブな感情を持っていいれば、きっとうまくいくはずです。
辛い事も多いですが、たくさん経験して成長していきましょう!
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