「発達障害はサボる傾向があるのかな?自分としては真面目に働いているつもりなんだけど、周りからサボってるように見られてる?」
発達障害を抱えているとどうしても周りから、サボっていると思われがちです。
私(@1arata0424)も入職して、しばらくしてから仕事ができなくて「サボってるんじゃないの」なんて嫌味をよく言われていました。
しかし、自分としてはサボっているなんて思っていないし、真面目に仕事をやっているつもりでした。
しかし、サボっているって思うのはあくまで他者であり、自分ではありません。
では、どういったときに仕事をサボっていると思われてしまうのでしょうか?また、サボっていると言われないようにどのような事を行っていけばいいのでしょうか?
私自身、同じ職場で10年以上働いており、多少の経験とノウハウはあるので、情報をシェアしていきたいと思います。
この記事でわかること
- サボってるように見える原因
- サボっていると思わせない
大人の発達障害の特性でサボるように見える
発達障害には、さまざまな特性があります。さまざまな特性が混ざり合い、特性上、仕事でサボっているようにみられてしまう事もあります。
まずは、発達障害の特性をみていきます。
ADHDの代表的な特性
ミスが多い
ADHDの不注意に付随する特性があります。ミスの種類は人によりますが「文章を読み飛ばしてしまう」、「文字入力の際に、打ち間違えがなくならない」、「何回チェックしてもミスに気付けない」などです。
気が散りやすい
不注意、衝動性に関する特性があります。人によっては「音だけが気になる」、「目の前を通られると集中できなくなる」、「人がいると集中できない」など個々でその集中できない要因が違っています。
作業を順序立てて行うことが苦手
ADHDの衝動性に関連する特性があります。自分の興味や、周囲の刺激に影響されて、目の前の作業をこなすと、それだけに集中してしまいます。
結果的に、様々な作業が中途半端になってしまい、成果を十分に得られず困ってしまうという特性です。
不用意な発言・行動をしてしまう
ADHDの衝動性に関連する特性があります。衝動的に発言・行動をしてしまい、周囲を傷つけたり、誤解を招いたりすることがあります。
ASDの代表的な特性
ASDはアスペルガー症候群や、診断基準によっては自閉症スペクトラムとも言われます。
指示の意図を読み取れない
言葉通りにしか対応できず、言葉の裏にある情報をよみとることができません。
上長や同僚からの指示の、意図・目的・背景をくみ取ることが出来ず、ミスや間違いにつながります。
見通しを持つことが苦手
作業・業務の先を想像することが出来ず、見通しを持つことが難しくなります。仕事に対しての想像することが苦手な特性があります。
このような、仕事上で困った特性があり、仕事ができなかったりするので、「あいつはサボっている」と周りから思われがちになります。
仕事をサボるようにみえる原因
発達障害の特性上、仕事をサボっていると思われてしまいがちですが、では、具体的にはどのような事が原因で「サボっている」と思われてしまうのでしょうか。
原因①:仕事を理解していない
発達障害の中には、そもそも指示された仕事をちゃんと理解していないケースがあります。
相手の指示の意図を読み取れなかったり、順序だてて考えるのが苦手なので、話の内容が頭に入ってこなかったりします。
なので、根本的な仕事の内容を理解できておらず、業務がよくわからない…結果として、分からないことだらけで動けなくなってしまい、サボっていると思われてしまうこともあります。
本人としては、仕事を真面目にやる意思はあるが、なにをやっていいのかさっぱりわからないので、フリーズしてしまうんですよね。
原因②:コミュニケーション不足で何の仕事をしているか相手に伝わっていない
発達障害の中には、仕事上で同僚や上司とコミュニケーションをとるのが苦手な方が多いです。
原因はミスからの劣等感とかもあるのかもしれませんが、そもそも、相手の気持ちをくみ取るのが苦手なので、どうしても会話とかをしていても浮いた存在になってしまいます。
浮いた存在になっているとは自分でも気づきはしますが、自分ではどうする事もできない…結果として、傷付かない、傷つけないように、会話の量が減りコミュニケーションが希薄になってしまいます。
コミュニケーションが希薄になり、話し相手が少なくなるだけならいいのですが、どうしても仕事の業務上では、コミュニケーションが必須になってきますよね。
たいした事ない雑談の中にも
- この人は今、こういう業務をしているんだ
- 進行状況はこれぐらいなんだな
みたいな感じでなんとく、分かる事ってあります。もちろん、業務の報告や相談ではなく、あくまで雑談の中ですので、はっきりとしたものではありませんが。
コミュニケーションがないと、こういった情報がはいってきませんので、同僚や上司が思う事としては
「あいつ今、なんの業務しているんだろう」
「進行状況はどれぐらいなんだ」
こんな事を思っている中で居眠りなんてしていたら、当然サボっていると思われてしまいますよね。
人は、自分の分からない事に関して腹を立ててしまいがちです。
だから、周りは、あなたがどんな事をしているか分からないからサボっていると判断して、腹を立てることがあるというわけです。
原因③:できる事とできない事がある
サボっている=仕事をやっていない
という認識が多いと思います。
確かにそうなのですが、発達障害はできない仕事が実際に存在します。
- 書類の整理
- 電話対応などのマルチタスク
などなど…
誰でもできそうな事ですが、本当にできないので、やっていない事が多いのです。
だから、「できないこと」を「やらない」からサボっているようにみえるのかもしれません。
興味のあることには全力をだしている
自分が出来ない事をやらないので、仕事をサボっていると思われがちですが、反対に、自分の興味のある事に対してはアグレッシブに行動を起こしますので、反動で興味のない事に対してはやる気がない、サボっていると思われがちです。
- 興味あること=行動力がある
- 興味ないこと=自分からは動かない
こういった熱量の差がはっきりしているので、自分の興味ない事に対してはサボっているように思われているのかもしれません。
自分をうまく表現する事も重要
職場を見渡してみると、周りの同僚はずっとパソコンとにらめっこして常に仕事をしている“風”ですよね。確かに、みんな業務で忙しいと思います。
ただ、みんな常に仕事をしているわけではないかもしれません。実は、パソコンでゲームしてたり、ちょくちょくスマホをチェックしてたり…何が言いたいかというと、職場の人たちは仕事している“風”な人もいるかもしれないということです。
発達障害の人は、仕事が分からにときには居眠りしてしまったり、ぼーっとしてしまったりと、他から見て「明らかにサボっている見た目」なんです。だから、分かりやすい。
また、発達障害の場合、自分の表現が苦手で“素”の自分でどうしても接触しがちです。するとどうしてもコミュニケーションや人間関係がうまくいかなくなり、相手に敵意を向けられる事がしばしばあります。
ポイント
できるだけ仕事をする上では「自分を演じる」という事を意識してみるのもいいかもしれません。「自分は仕事ができるスーパーサラリーマンだ」みたい感じでキャラになりりきることで、いかにも仕事しています!!みたいなオーラを出すことができるかもしれません。
表現としては幼稚でしたが、つまりは、自己暗示をかけて自分を奮い立たせるという事です。
「やれない」と「やらない」をはき違えている場合もある
もしかしたら、発達障害当事者の中には「どうせ自分はできないから…」といった理由で特定の業務を行っていないかもしれません。すると周りからサボっていると認識されてしまいます。
たしかに、出来ない事はありますが、やってみないとわからないことだってたくさんあります。
意外とできたり、実はできなかったりする事もあるでしょう。
まずは、「自分はできない」という甘えは捨てて、「とにかくやってみる」やってみてだめだったら改善策を考えてみるというスタンスで行けばいいのではないでしょうか?
参考記事
>>【シーン別】大人の発達障害でも仕事のミスで周りに迷惑をかけない仕事術
ミスはするかもしれませんが、周りからは「あいつはサボっている」と思われることは絶対にないはずです。
まとめ:発達障害がサボりに見えるのは表現不足もある【改善の余地はある】
発達障害にはできることと、できないことがあるので、どうしても仕事が出来ていない=仕事をサボっていると思われがちです。
発達障害の特性上、できない困りごとを改善していく事は難しいと思いますが、全くできないというわけではありません。
今までは、「どうせ自分にはできない」と思い込んで実践してこなかったことでも、実際に、やってみたらうまくケースもあると思います。また、行動を起こしていくことで回りも、「サボっている」とは思わなくなるでしょう。
自分の表現が苦手だったり、コミュニケーションが苦手だったりと…
発達障害の困った特性のおかげで、勘違いされたりする事は多いと思います。
それでも、自分でできることはたくさんあるとおもいますので、まずは行動をおこしていき、経験を積み重ねていきたいですね。
次にオススメ記事