「地方は給料は低いけど、都会よりは住みやすそう。人も優しそうだし、思い切って引っ越しも考えてみようかな」
発達障害があると、都会で生活していて苦しくなったり、辛くなる事もあると思います。
そこで、最近、よく話題に上がる地方へ移住するという選択肢もでてくるわけですが、果たして本当にいいものなのでしょうか?
私(@1arata0424)は、大人の発達障害当事者であり、現在も地方在住で生活しています。
先日もこのようなツイートをしました。
地方に住んでいると、大人の発達障害の治療を受けるのも一苦労です😓
・遠い距離
・専門性の低さ
・知り合いにバレる確率
どれをとっても病院受診するには大変です😇多分、ちゃんとしたところに受診したいのならば、車で片道一時間以上はかけないと厳しいんじゃないかな。
地方は大変です💡— アラタ@発達障害(ADHD)誠実に生きていく (@1arata0424) 2019年7月19日
実際に地方に住んでいないと分からない事もあると思うので、発達障害にとっての実際の地方暮らしはどうなのか、実体験を元に情報をシェアしていきたいと思います。
この記事でわかる事
- 都会暮らしのメリット、デメリット
- 地方暮らしのメリット、デメリット
- イメージとは違う地方暮らし
都会で暮らすことの意義
まず、現状として都会で暮らすことのメリットとはなにがあるのでしょうか?
メリットがあるからこそ、みんな辛くても都会に住んでいるわけですからね。都会に住むことのメリットを挙げていきます。
都会のメリット①:発達障害と周りにばれにくい
人が多いので、自分が発達障害だとバレる確率が減ります。オープンな人であればいいかもしれませんが、世の中、オープンな人ばかりではありませんからね。
バレたら仕事に支障がでる、人間関係が変わってしまうというリスクもあるわけですからね。
実体験
私が体験したことですが、病院を変えて初めて薬局に行った時に対応してくれた薬剤師が知り合いでした…守秘義務があるので、バレる事は少ないとおもいますが、それでも知り合いにバレるというのは良い気がしません。
都会のメリット②:公共の交通手段が豊富
特にADHDは注意力が無かったり、多動性があるので車の運転には向いていません。なので、基本的には電車やバスの移動が主流になってくると思います。
都会であれば、数分に一本のバスや電車が出ていますので移動に困るということはあまりないでしょう。
障害者手帳を持っていれば割引もきくので優遇されています。
都会のメリット③:仕事の選択肢がたくさんある
「若い人はみんな東京にいく」
都会は賑やかで楽しいという事もありますが、一番の理由は単純に仕事がたくさんあるから。選ぶ仕事があれば、それだけ、将来の選択肢も増えるわけですからね。
特に発達障害は出来る事に偏りが多いので、仕事の選択肢が多いのに越した事はありませんよね。
都会のメリット④:娯楽がたくさんある
娯楽がたくさんありますよね。テレビで流れている大きなイベント事や催し物はだいたいが東京とかの首都圏です。
日々、新しいものがでてきますので、遊びに困る事はないですよね。
都会のメリット⑤:出会いがある
自助会などもある、コミュニティの人と実際に会えるなど、都会であれば実際に人と会える機会が増えます。人が多いので当然です。
職場の人たちとは別で会える仲間や友人がいるというのは心強いですからね。
タイプも千差万別ですので、自分の見識を広げるためにも良いかもしれません。
都会で不便していること
都会に住むことはメリットがたくさんありますが、デメリットだってあります。
デメリット①:家賃など生活費が高い
家賃は必然的に支払わなければいけない固定費です。まず、こういった固定費が高いとどうしても日々の生活が苦しくなってしまいますよね。
自分が求めているわけではないのに、支払わなければいけないので辛い点です。
都心を外れれば安くですむかもしれませんが、移動時間や立地条件を考えるとどうしても家賃の高いところが優先的になってしまいます。
デメリット②:変化がめまぐるしい
日々の環境の変化がめまぐるしいです。
常に新しいものの最先端を行きますので、変化について行かなきゃいけません。
メモ
だいぶ前の話ですが、スイカとかナナコとか電子マネーとか田舎ものはあまり使わないので使い方がイマイチわかりません…普段使わないという事もあるのですが、電子マネーがあまり普及していませんでした。
安い給料でも地方であれば割と普通の生活ができる
最近は、地方創生といわれますが、それでも過疎化は進んでいます。地方に若い人が少なくなり働き手もいません。
なので、思い切ってチャンスを求めて地方に住んでみるという選択肢もあります。
地方のメリット①:家賃が安い
都会と比べて安いという事になります。月に1万~2万とか極端に安いわけではありません。それでも都会の中心地よりは圧倒的に安いでしょう。
※2LDKぐらいのアパートだったら5万ぐらいで住めます。
公営団地などであれば、2万円~住むことができます。
しかし、本当に過疎化して地域であれば空き家を無料で貸してくれるところもあります。
注意ポイント
築30年以上のところなら、比較的に安くで住めますが、人が住みたがらないから安い家賃なんですよね。
地方のメリット②:人が少ないので渋滞や並ぶことが少ない
あくまで都会と比べてというレベルです。渋滞や店に並ぶ事もありますが、都会と比べては少ないという事です。
人込みが苦手とかいう人にはいいかもしれません。
地方でも市内にいけばそれなりに人は多いです。イメージしいる田んぼだらけというようなところは少ないです。
地方のメリット③:給料は低いが求人は多い
地方ではどこも人手不足です。
ただ、給料が低いといっても、障害者雇用枠と同じぐらいの金額です。地方では月15万円ぐらいの求人がたくさんあります。
もし、贅沢な暮らしをしなくても平気というのであれば、十分な給料ではないでしょうか。
地方では、だいたいが共働きです。それぐらい給料の水準が低いという事です。
地方で暮らすことのデメリット
地方のメリットがあれば、デメリットもあります。
地方が多くの人が思っているような
「解放された空間」
「人間が温かい」
といった良いものばかりではありません。むしろ、イメージが間違っていることもありますので、デメリットを挙げていきます。
デメリット①:閉鎖された空間
田舎は閉鎖された空間です。小さな噂話もすぐに広がってしまいます。
もしかしたら、心療内科や精神科を受診していただけで、「○○さんは心療内科を受診していたらしい」と噂されてしまうかもしれません。
こういうと誤解を招いてしまいそうですが、田舎はこういう傾向が強いですよ!という事です。
例えるならば
小学校、中学校をイメージするとわかりやすかも。噂は、クラス→学年→学校全体へと広がっていきますよね。
人数が少ないと、どうしても噂の対象になってしまうんですよね。
そして、逃げ出したくても逃げ出せない窮屈な環境…
悪いところばかりではありませんが、とらえ方によっては、こういう考えてしまう人もいると思います。
デメリット②:仕事がなかなか見つからない
実際に田舎の「地域名+求人」と検索してみてください。ほとんどの給料がどんぐりの背比べです。どの仕事も給料が低くてつまらなさそうな仕事ばかりです。
特に、発達障害には向いていなさそうな仕事ばかりです。
- 配送などの運転
- 工場勤務
- 事務職
などなど
職種が限られてしまいますので、選択肢は狭められてしまいます。
デメリット③:交通手段は車が必須
田舎は交通手段が少ないです。
- バスは1時間に一本
- 電車は中心地でも30分に一本あればいい方
なので、車の保持&運転は必須になります。どこに行くにも車がないといけません。
ADHDにとってはかなり厳しい状況です…
また、車を持つことで必然的に車の維持費もかかってしまいますので、余計なコストがかかってしまいます。
メモ
田舎の人は健康的だなんて言いますが、逆です。移動が車でドアからドアの移動なのでほとんど歩きません。
デメリット④:発達障害で受診できる病院が少ない
市内まで足を運ばなければ、発達障害の専門医を受診する事が困難です。
片道1時間なんて状況はざらですからね。
また、知り合いに会いたくないという心理からも遠くのクリニックなどに行くケースもあります。
まとめ:現状、生活できているなら都会の方がいい
今の時点で生活が出来ているのであれば無理に地方に移住する事はないと思います。地方は、イメージするほどいいところではありません。
一長一短ですので、あなたのライフスタイルにあった基準で選ぶべきでしょう。
都会で生活していき、それでもホントに辛いと感じたら地方移住も視野に入れてみる…
もし、移住するのであれば、中途半端な田舎ではなくて、移住することで補助金とかでたり、家を無料で借りられるところがいいと思います。
繰り返しですが、中途半端な地方に住むぐらいなら都会ORすっごい田舎に住む方がいいです。
だいぶ個人的な意見も多かったかもしれませんが、これが地方の現実です。参考になれば幸いです。
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