仕事を期限内に終わらせるというのは、もはや社会人としては常識的な部分になります。
しかし、大人の発達障害、特にADHDがある人にとっては仕事を期限内に終わらせるというのは至難の業ですよね。
先日このようなツイートをしました。
仕事で期限を守るのは当然。
まして会社という組織の中で生きていく上で必要最低限の約束です。でもADHDあると先送りとか、優先順位がつけられない、とか様々な問題があって簡単にはいかない。
仕事が遅いなと感じてるなら上司や先輩に頼るのもアリだと思う
目的は”自分の仕事を終わらせる”なので☝️— アラタ@発達障害(ADHD)ブロガー (@1arata0424) 2019年6月13日
「あれもこれもしなきゃ…」と考えている間に時間だけが過ぎていく…
結局、成果がないままタイムリミットになってしまい上司には「また君か」と怒られ、同僚からは「あいつダメだな」と冷たい視線を送られる…
私(@1arata0424)も就職したての頃は、仕事が遅くて何度も上司に怒られました。
仕事を終わらせようとして毎日のように夜の12時過ぎまで職場に残っていました(それでも終わりませんでしたが)。
しかし、今では仕事にも慣れ定時で帰れるようになっています。
職場の環境によって状況は変わってくると思いますが、自分の仕事スピードが遅いと感じた時に、私が実践して改善した情報をシェアしたいと思います。
この記事でわかる事
- 仕事が遅いのは順序立てが苦手だから
- 仕事が遅い、そのほかの原因
- 仕事の効率をスピードアップする方法
大人の発達障害者が仕事に時間がかかるのは順序立ていないから
大人の発達障害、特にADHD傾向のある人にとっては物事を順序立てて実行していくというのが苦手という特徴があります。
心当たりがある人も多いのではないでしょうか。
物事(業務)を順序だてて実行できなければ、効率が悪くなってしまい、当然のように仕事が遅くなってしまいます。
遅くなる理由は頭が悪いとか良いとか、要領が良い悪いとか、ではなくって大人の発達障害としての特徴の一つなんですよね。
なので、まずは「自分は仕事ができない人間だ」なんて思わない事から改善していったほうがいいでしょう。
メモ
就職したばかりの私は「仕事が早い=仕事ができる人」と勘違いしていました。
仕事が早いだけが全てではないんですよね。思い込みを捨てることから始めるのも悪くはありません。
遅い理由は思考が飛び交ってまとまっていないから
恐らく、業務を順序立てて実行できない大きな理由としては、思考があっちにいったり、こっちに行ったりして考えがまとまらないからではないでしょうか。
この業務は早くやったほうがいいな⇒でもこっちも急ぎだよな⇒あっ電話鳴ったから取らなきゃ⇒なに考えてたっけ?⇒一からやり直し…
こんなスパイラルにおちいっている人も少なくないはずです。
自分としては真剣に業務に取り組んで、仕事も早く終わらせようとやる気はあるのですが、やる気が空回りしてしまう…
集中し始めたと思ったら別の業務で中断されてしまう。
いつも集中ができなくて、気が散ってしまう…
だんだんと、業務が思うように進まなさすぎてイライラもしてきちゃいますよね。
では、どうやったら少しでも早く業務を終わらせる事ができるでしょうか。
仕事をスピードアップする
頭を良くするとか、マインドを入れ替えるとか難しい話ではなく、簡単にできることを何個か実践していく事で多少は改善されていきます。最悪、期限に遅れるというという事は回避できるはずです。
また、自分で行う改善策ももちろんですが、職場から支援、サポートがあればもっと仕事の効率を上げることが可能です。
スピードアップ①:やる事リストを作って可視化しておく
今やるべき事をリストアップしていきましょう。
リストアップすることで、今自分がなにをするべきかが分かって「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」という焦りを無くすことができます。
だから、焦って「とりあえずこんだけやっとけばいっか」みたいな感じで適当になっちゃうんですよね。適当にしちゃうと、もちろん結果は…ね。
リストアップだけでは、効率化は不十分なので、次にリストアップした項目を順番に組み立て行きます。
例
1、見積もりを作る
2、お客さんへの連絡
3、会議で使う資料の準備
などなど…
当然ですが、順番は締め切りが近い順がいいです。
ただ、タスクが完了するのに時間がかかる業務とかからない業務があると思うので、ある程度の順番の前後はしょうがないかと思います。
ポイント
やる気があったりなかったりで、業務の進行状況も変わってきます。
自分に対して、「このタスクは何日の何時まで終わらせる」と決めて小さな目標を立てていく事がポイントです。
上手く次々にタスクが完了していくと「自分の目標通りに仕事が終わってる」という、時間を自分でコントロールしているという感覚が生れてきます。
自分で時間を制御できているという、小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
スピードアップ②:苦手な事を把握しておく
自分の苦手な事を把握することで、苦手な業務を任されたときに「この業務には時間がかかりそう」といったように時間配分が予想できたりします。
例えば、私の場合だったら確認作業がとても苦手です。
すでにある資料を、もう一度合っているか確認していく…途中でつまらないと感じで集中力が途切れて、どこまでやったか分からなくなる…
集中力の途切れが繰り返されるために、確認作業には時間がかかると分かっておけば、仕事を任されたときも、事前に時間がかかる業務には多めのタスク時間を確保することができます。
なんだったら上司に対して「この作業でしたら○○ぐらいお時間をいただきたい」と申し出ることもできます。あくまで、上司に意見できる間柄でですが。
スピードアップ③:理解していないという事を理解しておく
ちょっとややこしい言い方でしたが、仕事が遅くなる理由としては、そもそも業務内容を理解していないので、何が重要で何が大事なのかという事がわかっていません。
具体的に何をするのかがイメージできていないんですよね。
また、業務で分からない事があると、ADHD特有の”先延ばし”が発動してしまいます。
だからちゃんと理解できていなくて遅くなるという事がわかっているなら、業務を請け負った時点で、分からない、理解していない部分については自分が理解できるまでとことん確認するべきです。
それでも分からない部分は出てくると思うので、そういった時には上司や先輩に具体的な指示をもらって、後は自分が実行するだけにしておいてもらうとかですね。
注意ポイント
上司や同僚からはウザがられるかもですが、他人よりも自分の事を優先的に考えるのも時には必要です。
※それでも一方的に質問ばかりするのも嫌われる原因になるのでバランスは必要ですよね。後からジュースの差し入れなどの気遣いもあった方が吉です。
自分にはできないという思い込みをしないように
職場の支援やサポートが大事というが、そもそも頼れる上司がいないから困っているという人もいるかもしれません。
確かに世の中、良い上司がいるような甘い企業ばかりではありません。
しかし、上司には頼れませんが、自分を変えることはできるはずです。
ポイント
「自分はどうせできない」ではなくて「自分は発達障害があるから仕事が遅いんだ。だったら、遅いなりにこの業務に関してはこう取り組んでいこう」という、自分の特性を理解してあげましょう。
理解したうえで仕事が遅いのは自分の能力が低いのではなくて発達障害の影響があるという事を認めてあげる事で「自分は仕事が遅いんだ」という思い込みを取り払うことだってできます。
自分なりのノウハウを考え実行していく事で経験が蓄積されていきます。
職場の支援うあサポートがあれば一番ありがたいですが、支援があったとしても支援やサポートがいつまで続くかはわかりません。上司も変わるかもしれないし、同僚だっていついなくなるかわかりません。
なので、常に自分でどう改善していくかという事を考え続ける必要があります。
職場の人に支援してもらう事だけに頼らず自分でもワンアクション
職場の環境によって対応は異なってくると思いますが、仕事が遅くなりそうな場合で、期限に間に合わなさそうと判断したらすぐさま上司に相談したほうがいいです。
また、具体的な指示をもらうようにしましょう。これは大事です。
ただ、職場の上司や同僚も暇ではありませんし、常にあなたの事だけを気にかけてくれるわけでもありません。
なので、上司や同僚に相談に行くときは
「私はこう思うのですが、これで合っていますか?」
「こういう順番で進めて行こうと思っていますが、期限は間に合いますか?」
と自分で考えたことと伝えたうえで質問するのがベターでしょう。
自分の意見を伝えたうえで、質問をすることで上司や周りからも「こいつはちゃんと考えてきているな」と誠実さが相手にも伝わるわけです。
なにも考えずに質問するのは単なる”時間泥棒”です。
まとめ:自分は遅いという思い込みはやめて周りを使うことも考えていく
仕事が遅くならずスムーズに行けば、今の職場でも環境が良くなって働きやすくなるかもしれません。
とにかく
- 自分にはできないと思いこまない
- 上司や先輩に頼る事も視野に入れる
- 理解できないときは具体的な指示をもらう
これらを守っていけば、今よりもっと効率よく業務が行えるはずです。
周りのヤジや嫌味に負けないように頑張って行きたいですね。
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